進歩したいブログ

関西人のオタ・野球ブログです。

進歩の無い小説出張版

勢いに任せて書いた。
だが後悔はしていない。
ある休日。我が家にはいつものメンバーが集まっていた。
「さて今日みんなを呼んだのは他でもない」
『・・・・・・』
「この小説の〆方をみんなに考えてもらう為だ!」
『・・・・・・』
「では早速意見が有る人は・・・」
「待て待て待て」
「どしたの泡君?」
「どしたの?じゃなくて全く展開についていけないぞ」
「はあ全く。泡君は察しが悪いなあ」
「何の説明もなしで察せる訳ないだろ!」
「だから最初に言ったじゃん。この話の〆方を考えてもらうって」
「それが分かんないって言ってんだよ!」
「じゃあ最初から説明してあげるよ。この小説ってもうすぐ百話行くんだよね。で、さすがにそろそろ終わらせようと思うんだけど、どうやって終わらせたら綺麗に終わるかなあって思ってさ。それをみんなに考えてもらおうってこと」
「そんなの真一と一之瀬(雪ちゃんのことです)がくっ付いて終わりで良いんじゃないの」
「そんな普通の終わり方じゃつまんないじゃん。せっかくだから何かこうインパクトの有る終わり方にしたいんだよね」
「何でお前作家気取りよ!?」
「と言う訳で誰か意見有る人〜」
「無視すんな!」
俺はあくまで泡君を無視して周りを見回すと予想外の人物が「ハイ!」と元気よく手を挙げた。
「おっ珍しい。じゃあ雪ちゃん」
「はーい。私が考えるベストエンドはね・・・」


「BLエンドです!」


「メインヒロインからまさかの提案!」
「まずねえ。伊井田君が真一君と夕暮れの教室で二人っきりになってね。そして衝撃の事実を告白するの」
「衝撃の事実?」
「『実は僕BL属性だったんです・・・』って」
「確かに最終回でそれは衝撃の展開だ!」
「それを聞いた真一君はさすがにびっくりしてね」
「分かった。伊井田君を真人間に更生させるんでしょ」
「ううん違うよ」
「へ?」
「伊井田君の衝撃の告白を聞いた真一君は『何と奇遇な!』ってポーズを決めて叫んでから『実は俺もなんだ!』って告白するの」
「そんな色んなモノが二つに増えそうな告白は嫌だよ!」
「そこに突然海辺君が飛び込んできてね」
「まさかの三角関係!」
「違うよ。『援護は俺に任せろ!』って言って真一君と二人で伊井田君に突貫するの」
「もはや今までの話の原型留めてないんだけど!」
「そこに今度は泡君が来てねえ」
「分かった。今度こそ止めるんだよね?」
「違うに決まってるじゃない」
「そこは止めて欲しかった」
「こう言うの。『お前らがそういう関係だとは知らなかった・・・』」
「あれ?意外とまともなセリフだ。これで止めるんじゃないの?」
「もちろんだよ。その後こう続くの。『・・・だが俺はお前らを許す!』って」
「許しちゃうんだ!」
「そうして最後には男四人でBLハーレムエンドって訳。どう?完璧じゃないかな?」
この話を最後まで聞いた男たち全員が同時に声を合わせて叫んだのだった。
『却下!』